「なんとかこのメンバー不足を解消しなければならない。そうでないと来る年も来る年も理事として毎週木曜日の夜に、ドリンクタイムを犠牲にして理事会に出なければならない。気力、体力の限界になってしまうかもしれない。」どうしたらメンバーを増やせるだろうか。いろいろ考えて、「思い切って会費を安くするしかない。」との結論に至りました。百年に一度と言われる大不況の折からも、入会希望者の経済的負担を少しでも軽くして、入会の扉を大きく開く必要がある。ということでこれを理事会に掛けたところ、反対もありましたが何とか通してもらいました。反対意見の中には、「安い会費ではライオンズのプライドが許さない」というような経済的余裕を感じさせるものもあり、借金で首が回らない私としてはびっくりしてその場から急いで逃げ出すしかない、と思ったほどです。
いよいよ会員拡大に取り掛かかりました。JCOB、商工会OB、行きつけの飲み屋のママ、ゴルフの知り合い、退会者、その他あらゆる接点を活用してアタックを試みました。
初めの頃は元気いっぱいでした。一人目、二人目、三人目までは断られても元気がありました。四人目に断られてからは段々元気が無くなり、七人目もダメとなりさすがに気力を失いました。そして失意のうちに会長を退任いたしました。
あれから一年、ようやく一名が入会しました。
「桜一輪、閘きて春はまだ寒し。」